SIMPLE NOTE 小松スタジオ

2024.04.12

【基本は「白」】光と色の特性を活かす

【基本は「白」】光と色の特性を活かす

こんにちは!

18年ぶりに復活した「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」を遅ればせながら視聴しました。

東京スカイツリーの大工事につてのプロジェクトだったのですが…本当に人間ドラマの連続でした!!

真実の物語ってやっぱり「凄み」が違いますね。

24年ぶりに再レコーディングされた「地上の星」に、なんだかジーンときた マルキ です。

さて、安定的に家の中を明るく保ち続けるためには、

直射光と天空光を上手に使い分けた方がいいということを前回お伝えさせていただいたのですが、

入ってきた光を効率よく家全体に拡散していくための工夫も同時に必要なことです。

例えば、弊社では室内の壁のほぼ全てを「白」で仕上げるようにしているのですが、

この理由は「白」が最も光を反射し拡散してくれる色だからです。

また、壁同様に天井も基本「白」で仕上げるようにしています。

もちろん、光の拡散効果を狙ってです。

さらに、室内に使用するドアも壁同様に「白」を基本としているのですが、

これに加えて、室内のドアは全て凹凸のないフラットなデザインにしつつ、

天井と高さをそろえるようにしています。

理由は、壁とドアを一体化させた方が、空間がよりスッキリと見えること、

そして、天井と高さをそろえればドアの上に出来る垂れ壁がなくなり、

抜け感が出ると同時に、反射光をより遠くまで運んでくれるからです。

こうして天空光を中心に採り込んだ優しい光を家全体に拡散させていくという感じですね。


安定した明るさを保つ

このように安定した状態で明るさを保ち続けるためには

間取りだけじゃなく仕上げにも工夫を施すのですが、

弊社の家の特徴である中庭の壁を白で仕上げていることが多いのも、もちろん光の反射効果を狙ってです。

直射光を反射させた光を中庭を通して室内に届けることが出来れば、

たとえ日当たりが悪い場所に部屋を配置しても、安定した明るさを保ち続けることが出来るからです。

そのため、中庭につくる窓は基本、大きいサイズを採用しているし、

かつ、窓の高さもドア同様に天井と合わせるようにしています。

こうすれば、より多くの光を室内に届けることが出来るからですね。


明るさの最大の秘訣

以上のような手法を使いどんな土地でも安定した状態で

明るさを保ち続けられるような住まいづくりを提案しているのですが、

言わずもがな、これを実現するために最も心がけていることが、

「カーテンありきの窓」をつくらないことです。

外からの丸見えを防ぐためにカーテンをしなければいけないとしたら、

99.99%カーテンが開けられる日が訪れることはないからです。

つまり、大なり小なり侵入してくる光を殺してしまい、

自然光だけで日中過ごすのが難しくなってしまうというわけですね。

そして、四六時中照明が必要な暮らしを強いられます。

また、カーテンありきで窓を考えると、採光に不安が残ることから、

不用意にたくさん窓をつくってしまいます。

そして、窓のコストが上がると同時に、カーテンのコストまでもさらに余分に必要になります。

かつ、窓が増えることによって耐震性が悪くなり、断熱性が悪くなり、

窓掃除の手間が増えることになり、戸締りの不安が増えることになり、

外壁の汚れが増えることになり、家具や家電の配置がやりにくくなり、

設計段階では分からない様々な支障が暮らしの中で生じることになります。


さいごに

弊社では、可能な限りカーテンがいらない窓をつくるようにしています。

カーテンが必要になる時は、視線を遮るためではなく、

入ってき過ぎる直射光を遮るため程度という感じでしょうか。

世間一般とは違った考え方かもしれませんが、

これを知っているかどうかで家づくりの幅が大きく変わってくるので、

これから家を建てられる方は、ぜひこの考え方も頭に入れておいていただけたらと思います!

あなたの大切な時間を割き、お読み頂きましてありがとうございました!