【強度編】平屋のススメ
こんにちは!
いよいよ9月のスタートですね!
とは言ってもまだまだ暑さは変わらず…汗
みなさま、引き続き熱中症にはお気をつけくださいませ。
毎日お風呂上りに食べるアイスがささやかな楽しみの マルキ です。
さて、高い耐震性を備えた家を建てることは今や当たり前のことですが、
そのために弊社では「2階建て」ではなく「平屋」をオススメしています。
というのも、2階建ての家は、平屋に比べて家のバランスが悪くなりやすい傾向があるからです。
まず2階建ての家は、2階の壁量に対し
2階を支える1階の壁量が少なくなりやすいという特徴があります。
2階にはプライベートルームを細かく区切ってつくるのに対し、
1階には大空間のパブリックスペースをつくるのが一般的だからです。
つまり、2階に柱や壁の数が増えることによって上からの荷重が大きくなるにもかかわらず、
それを支える1階に柱や壁が少なくなってしまうから、というわけですね。
2階建てならでは、の制約
圧倒的に過ごす時間が長いパブリックスペースを明るくしたいという気持ちから
どうしても1階には窓を必要以上につくりやすいです。
また、一般的に南には出来るだけたくさん窓をつくり、
逆に北には出来るだけ窓をつくらないようにしていますが、
これも家のバランスが悪くなる原因の一つとなります。
南には壁がほとんどないのに対し北にはたくさん壁が出来るからです。
つまり、南と北の壁のバランスが悪くなってしまうからですね。
その上2階建ての場合、2階の南にはベランダやバルコニーを張り出してつくることが多く、
支える壁が少ない南により大きな負荷をかけてしまうわけですからね。
そのため2階建ての場合、高い耐震性を維持するために
何らかの皺寄せを飲み込まざるを得ません。
例えば、耐震等級3を取りたい場合、間取りに何らかの制限が発生することがあります。
せっかくの大空間のド真ん中に柱や壁が必要になる、
南の窓のサイズを小さくすることになる、という感じですね。
また、その制限を飲み込んだ上でさらに「制震装置」も設置しなければいけないかもしれません。
2階建ての場合は、台風の時や爆弾低気圧の時に強風の影響で家の2階部分がグラグラと揺れやすいし、
トラックや工事車両のような大型車両が通行した時にも同じように2階部分がグラグラと揺れやすく、
それらを小刻みにくらうことは、地震を小刻みにくらっているのと同じようなものであり、
それはつまり耐震金物を緩めてしまう原因となる可能性が高いからです。
そして、そのために40万円~50万円のオプション費用を
半強制的に払わざるを得なくなってしまうというわけですね。
それで安心を買っていると考えたら、それは出さざるを得ませんよね。
ということで、可能であるならば「平屋」を建てた方がいいと思っている次第であります。
平屋にすれば強風や車両振動の影響を受けにくいし、
地震の影響も受けにくいため、基本、制振装置を設置する必要がないし、
上からの荷重も少ないし、ベランダやバルコニーといった
さらに耐震性を悪くするものをつくる必要もありませんからね。
土地に合わせることが重要!
そして、建てる家を土地に合わせることが
耐震面においてとっても大切なことではないでしょうか。
例えば、交通量が多い幹線道路に面した土地で家を建てる場合、
通行車両の振動の影響を受けやすいため、出来るだけ家の重心を下げるべきだし、
海に近い場所で家を建てる場合も、日常的に強風にさらされるため出来るだけ重心を低くすべきです。
つまり、可能なら「平屋」にすべきだということですね。
また、周囲に家が建っていない場所で家を建てる場合も、
建てられるなら「平屋」にすべきだと思っています。
台風の時や爆弾低気圧の時、風を遮ってくれる建物がなければ、
モロに強風の影響を受けることになるからです。
ということで、立地という点も建てる家に大きな影響を与えるということも
覚えておいていただけたらと思っている次第であります。
個人的には、たとえ日当たりが悪い土地で平屋を建てるにしても、
99%採光の心配をする必要もないので、住宅が密集している土地の日当たりが悪い売れ残り的な土地が
土地も無駄に広くなさそうだし、価格面も優遇してくれそうな気がするので一番オススメなんですけどね。
とはいえ、密集地の場合は近隣に建っている家には気を付けないといけないんですけどね。
ボロボロの家だった場合、地震の時に家が倒れかかってくるかもしれないし、
シロアリが飛んでくるかもしれないし、万が一の火災の時に飛び火してくるかもしれませんからね。
さいごに
家はどんな土地でも出来るだけ「平屋」にした方がいいということ、
そして建てるお家は立地や近隣環境などにも目を配りつつ
考えなければいけないということも覚えておいていただけたらと思います!
あなたの大切な時間を割き、お読み頂きましてありがとうございました!