SIMPLE NOTE 小松スタジオ

2024.09.27

【設計の大原則】間取りは土地に合わせて考える

【設計の大原則】間取りは土地に合わせて考える

こんにちは!

朝ドラ「虎に翼」がついに最終話を迎えました!

最高の朝ドラでした~~!!

トラちゃんを見守ってきたこの半年間は、

今まで関心の無かった「法律」とういうものを考えるいい機会となりました。

人が宣う地獄の先にこそ わたしは春を見る…自分らしく人生を切り拓いていけばいいのですよね。

半年間、ありがとうございました!さよーならまたいつか! マルキ です。

さて、一般的に、家の間取りは建てる人の要望によって全てが決まると考えられていますが、

どれだけ多くの情報をお客様から引き出せたとしても、

それだけで住みやすい家をつくることは出来ません。

理由は要望を引き出せば引き出すほど、その要望を叶えることだけに必死にならざるを得なくなり、

その土地に合わせた間取りをつくりづらくなってしまうから。

つまり本当に住みやすい家をつくるためには、

本来周辺環境の状況を加味した上で(周りの家との兼ね合いを考えながら)要望をお聞きし、

その要望の1つ1つがその土地にマッチしているかを確認しながら間取りをつくるべきなのに、

要望を聞き過ぎてしまうと、要望を実現するだけでいっぱいいっぱいになり

そこまで考えられなくなってしまうというわけですね。

要望を聞き過ぎると予算が跳ね上がりやすく、

予算とのバランスが取りにくくなるという困った悩みも発生しますからね。

要望には「プラス」の要素はあれど「マイナス」の要素は基本ありませんからね…。

ということで今回は「住みやすい家を予算を抑えながら建てる方法」

についてお伝えしていきたいと思います。

ヒアリングでお客様から要望を引き出し過ぎてしまって

図面と予算の収集がつかなくなっているという事態に加え、

家づくりにはなんとなく受け入れてしまっている「固定概念」というものがたくさんあり、

それがさらにいい間取りづくりの邪魔をするので、

その固定概念を打破すべく正しい設計の知識をつけていただければと思います。


間取りは土地に合わせて考える

間取りを考える上で最も大事な要素であると言っても過言ではないことがこれです。

例えば、日当たりが良い南向きの土地に家を建てるとしたら、

南向きに部屋をつくり南向きに大きな窓をつくるのが設計では当たり前とされていることですが、

間取りを見る際に気を付けなければいけないことが

「周りから自分の家がどのように見えるのか?」ということです。

南向きの土地ということは、南に道路があるということであり、

それは中から外の様子がよく見えるということであり、

道行く人や車からも家の中の様子がよく見えるということでもありますからね。

リビングからの続きでつくったウッドデッキも然りですね。

これが想像出来ていないと、間違いなく思っていたものとは違う家が仕上がってしまいます。

レースカーテンだけではあまりに丸見えが気になるとしたら、

遮光カーテンまで閉めることになり、家の中に光が入ってこなくなるし、

以降ずっとカーテンが開けられない。

丸見えなのが気恥ずかしくてウッドデッキを全く使わない。

いかがでしょうか?

「言われてみると確かに…」と思っていただけたかもしれませんが、

実際にそんな家に住んだことがなければこんなこと想像もつかなかったのではないでしょうか。

まるで神のように崇められる「南向きの土地」にもこんな想定外のデメリットがあるなんて

思ってもみなかったのではないでしょうか。


土地にマッチしない固定概念


また「部屋は南向きでつくるべきだ」という代表的な固定概念は南向きの土地に限らず、

その他の土地でも設計士の頭を悩ます困った要望となります。

日当たりが悪そうな土地で1階の一番南にリビングを配置すれば、

冬場ほとんど光が入ってこないため「暗いわ」「寒いわ」という家になりやすいからです。

別の場所で採光を確保しようにも、大きな窓をつくればつくるほど隣との距離が近いと

カーテンを開けることが出来なくなりますからね。

南にリビングを配置したことによって水回りが北に配置されることになれば、

脱衣室が寒くジメジメしやすくなるし、室内干しで洗濯物を干してもなかなか乾かないでしょうからね。

いかがですか?

自分が住む家がこんな家になってしまうとしたら最悪な気分になりますよね…。


さいごに

ということで家づくりをする時は、なんとなく当たり前だと受け入れてしまっている固定概念というものを

あらかじめ打破していただくことが初めの一歩だと考えている次第です。

固定概念がなくなれば、劇的に色んなことが柔軟に考えられるようになりますから!

あなたの大切な時間を割き、お読み頂きましてありがとうございました!