SIMPLE NOTE 小松スタジオ

2024.12.24

【美しい外観】表と裏を意識する

【美しい外観】表と裏を意識する

こんにちは!

今年もあと1週間で終わってしまいますね~。

ということで今日はクリスマスイブ!

今夜はクリスマスケーキを家族で囲み、ささやかなクリスマスパーティを楽しみたいと思います。

皆さまにとって、思い出に残る楽しいクリスマスとなりますように… マルキ です。

さて、非日常を感じていただけるような空間づくりにこだわるために、

ホテルがお客様の目に触れない場所にバックヤードをつくるように、

家もまた、美しさにもこだわるなら「表」と「裏」を意識しながら

「間取り」と「外観」をつくりあげていかないといけません。

例えば「水回り」スペース。

洗面脱衣、トイレ、お風呂、キッチンといった水回りスペースは

景観を乱しやすい要素を兼ね備えていることから絶対に家の「表」に配置すべき空間ではありません。

1つ目の要素が「窓」です。

窓が景観を乱す理由は、水回りスペースは窓のサイズや高さを統一しにくいからと、

窓の数が増えれば外壁に出来る涙のような垂れジミの数も多くなってしまうからです。

そして2つ目の要素が「換気扇」です。

これらのスペースには全て「換気扇」が設置されることになるのですが、

それらは生活感を醸し出すと同時に、

ここから発生するカビを原因とする黒い汚れを確実に外壁に付着させていきます。

ゆえ、これら水回りスペースはどんな土地であっても基本家の「裏」に配置することを

設計の基本にした方がいいというわけですね。

これらのスペースの近くにはエコキュートやガス給湯器なども確実に置かれることになりますからね。

そんなものまで家の「表」に見えようものならカッコよさもへったくれもありませんからね。


絶対に「表」には出してはいけないもの

また、もう1つ絶対に「表」には出してはいけないものが「エアコンの室外機と配管カバー」です。

こんなものが家の正面に出てこようものならそれだけで死ぬほど家がカッコ悪くなってしまいますからね。

ということで間取りを考える時は、水回りに出来る窓や換気扇はもちろん、

給湯器や室外機が「表」に出てこないかというところまで

意識しながら配置を考えていかないといけないというわけですね。

「動線」はもちろんのこと近隣の環境も織り込みつつ「採光」をどう取るかまで並行して考えながらです。


固定概念が邪魔をする

これらが「住みやすさ」と「美しい外観」を実現するために僕たちが考慮していることなのですが、

美しい外観の実現を邪魔する最たるものが「固定概念」です。

固定概念とは「家はこうあるべきだ」というなんとなくのイメージですね。

例えば、部屋は南向きでつくらないといけないという固定概念は

万人の頭の中に知らない間に溶け込んでいることですが、

このルールを北向きの土地で頑なに守ろうとすると、

必然的に「表」となる北側に水回りが配置されることになります。

そして、その固定概念が不細工な外観をつくりあげてしまいます。

同時に、日当たりが悪いリビングも実現しながら。
(南側の家との間に充分な距離が取れないからです)

あるいは、このルールを大人気の南向きの土地で適用しようものなら、

水回りは「裏」につくられるものの部屋が「表」につくられることから

エアコンの配管カバーや室外機が「表」に登場しやすくになります。

そして丸見えの部屋を覆い隠すためにカーテンとシャッターを設置し、

光が入ってこない薄暗い家を100万円以上の追加費用を支払ってつくりあげることになってしまいます。

ゆえ、美しい外観も同時に実現したいとお考えなのであれば、

こういった「家はこうあるべきだ」というなんとなくのイメージを

一旦リセットしていただかないといけません。


さいごに

一つ例を挙げるとしたら、南向きのこだわる理由は

光は「直射光」しかないと思いこんでしまっているからですが、

光には「天空光」という空気中の塵や水蒸気に反射して拡散する光もあり

安定した採光を実現するのは実は「天空光」だということを知ることさえ出来れば、

南向きの部屋に固執することもなくなるという感じでしょうか。

とにかく、家づくりにはこういった根拠の薄い固定概念がいくつも存在しているので、

これらに縛られないように根拠ある正しい知識をつけていただければと思います!

あなたの大切な時間を割き、お読み頂きましてありがとうございました!